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どうも、英司です。

ご存知の方も多いかと思いますが、5月18日朝、ゲイ業界を代表するアイコンであった真崎航さんがご逝去されました。謹んで、哀悼の意を表します。

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享年29歳。あまりに早すぎる最期です。

航さんのご生前のご活躍は、目を見張るものがありました。
ゲイを公言したモデルさんとして、アジアを中心とした国内外のクラブイベントでGOGOBOYとして活躍。また、ビデオにも多く出演されていました。

最近では、浜崎あゆみさんのPVにも出演するなど、ゲイメディアのみならず、さまざまな分野でご活躍なされていました。

最近は女装タレントなどが流行していて、少しずつではあるけども、セクシュアルマイノリティのカルチャーが一般社会にも紹介されつつありました。

しかしながら、女装でもニューハーフでもオネェタレントでもない、現代風でおしゃれで男性的なゲイアイコンとして、航さんは大変貴重な存在だったと思います。

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僕自身もかつて10代の頃、ゲイ=女装やニューハーフのイメージしかなかったときに、カッコイイ男性同性愛者の方たちをゲイ雑誌を通して初めて見て、とても勇気づけられて、自分で自分のセクシュアリティを否定する生き方に終止符を打つことができたと、過去の記事で書かせていただきました。

航さんはきっと、そんなかつての僕のような若いゲイの子たちに、たくさんの勇気と、希望と、自信を与えてきたことは、想像に難くありません。

また、自分のセクシュアリティに後ろめたさを感じず、アジアを代表するゲイアイコンとして堂々と生きていた姿はとても印象的でしたし、世代や国籍を超えて多くの人を魅了していました。

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↑フランスのゲイパーティのフライヤー。欧米圏でも人気を誇っていたいたようです↑


航さんは、ゲイに生まれたからと言って後ろめたさを感じるのではなく、自分のセクシュアリティも受け入れた上で楽しく活き活きと生きて行く姿を体現されていたと思いますし、そういったお姿が、多くのゲイを魅了した一番の魅力だったと思います。

また、彼は自分自身が日本のみならずアジアを代表するゲイアイコンであることに、(もちろん良い意味で)矜持と自覚を持っていたと思います。目立ちたいとか、有名になりたいという気持ち以上に、ゲイカルチャーを盛り上げたいという気持ちや、ご自身がゲイカルチャーの担い手の一人である、というある種の責任感や使命感のようなものも持たれていたのではないかと感じています。

そんな彼が30歳を迎えずして、ある土曜日の朝に突如、早すぎる旅立ちの時を迎えてしまいました。




故人に関して多くを語るのは野暮なこととは自覚しつつも、東京のゲイコミュニティの末席を汚す一小市民ゲイとして、彼に関することで少しだけ伝えたいことがありましたので、良ければお付き合いください。




僕は当初、航さんとはそこまで深い関わりはありませんでした。
ツイッターで相互フォローしていたのと、イベントのときに何度か一言二言ご挨拶をしたことがある程度の仲でした。

しかし、ある時彼の人となりを垣間見る出来事がありました。それは、今年初めに起きた写真家のレスリーキーさん逮捕のときの出来事です。

レスリーさんはこれまでにも、男性同性愛者を被写体としたかなりきわどい作品を多数発表しており、今回東京・六本木のアートギャラリーで写真集を販売していたところ、「わいせつ文書頒布罪」という罪の疑いで逮捕されました。

そこで販売されていた写真集には、航さんはじめ、何人かの若いゲイのモデルさんが被写体となっている作品が含まれているようでした。

レスリーさん逮捕の一報が流れた日、SNSでは様々な憶測が飛び交っていました。
レスリーさんの逮捕が妥当だとする意見、逮捕は不当だとする意見はもちろんですが、尾ひれはひれのついた不確かな憶測や、中にはこうしたニュースに便乗して脈略のない誹謗中傷に近い暴言も散見されました。

そんな中、ツイッターのダイレクトメッセージを通して航さんから何通かに分けてメッセージをいただきました。

「今、ネット上であれこれ憶測が飛び交っていて、若いモデル仲間の子たちが、とても怖がっている。ひょっとして、自分もレスリーさんと同じ罪を問われてしまうのではないか、と。俺はいろいろなところで叩かれ慣れているけど、若いモデルの子たちは不安で夜も眠れない毎日を過ごしているし、そういう姿を見ているのは自分としても辛い。被写体となったモデルの中には、英司君と親しい若い子もいる。彼らをどうやったら安心させてあげられるか、一緒に考えて欲しい。」

ざっと大まかに言うとこんな感じの内容でした。

僕はその写真集に誰が出ているかも知らなかったし、敢えてそれを詮索すべきでもないと思いましたので、この際細かいことは抜きに、二つ返事で自分なんかで良ければもちろん協力すると答えました。

その日のうちに僕はゲイの弁護士の友人に連絡を取り、事情を説明しました。今回の事件に関連して、被写体の方が何かしらの罪に問われる可能性があるのかどうか、調べてもらえることになりました。

友人も早急に対応してくれて、その日の深夜にはざっと法的解釈をまとめた主旨を送ってくれました。
結果として、法律解釈や判例等から見ても、被写体の方が罪に問われる可能性は極めて低いことと、その根拠となる説明をすべて送ってきてくれたので、その内容をある程度まとめて航さんにお送りしました。

そして、「だから、航さんのところに不安を打ち明けて来ている若いモデルの方にも、『弁護士の人が大丈夫だって言ってるよ』と付け加えてあげてください」と伝えました。
それを聞いて航さんもとても安心してくださいましたし、最後に彼は「英司君も、もし不安がる若い方を見かけたら、どうか味方になってあげてください。『大丈夫だよ』と一言言ってあげてください。」と言っていました。

その時、最初から最後まで、航さんの発する発言の主語は「俺」ではなく、「若いモデルの子たち」でした。自分のことなんかよりも、怖がる後輩たちを今すぐにでも安心させてあげたい、という切実な思い、優しさを垣間見た出来事でした。

言い換えればそれは、航さんなりの「ゲイコミュニティへの愛」だったのかもしれません。

僕もなんとなく航さんは有名人のイメージが先行していて、正直少し間違った先入観を持って見ていた部分があったことに気づかされました。

その数日後、たまたま僕が誕生日だったんですが、そういったご縁もあり誕生日の0時過ぎにバースデーメールをくださいました。「28歳のお誕生日おめでとう!!英司君に、今回もらった福が返りますように。」と。

その時、なんだかものすごく嬉しくて、自分も必ず7月の航さんのお誕生日の瞬間にバースデーメールを送ろうと思いました。

しかし、です。

航さんは7月の30歳のお誕生日を迎えることなく、旅立ってしまいました…。

あの時、こんなことを誰が予想したでしょうか。
僕は7月に航さんが30歳のお誕生日を迎えることになんの疑いの余地もなく、当たり前にその日がやって来るものだと思っていました。

そして僕は当たり前のように、予定していた通り0時になった瞬間に30歳のお誕生日をお祝いする言葉を送るはずでした。それは一般的な20代の若者にとっては”必ず訪れるはずの時間”でした。

なぜ、あれだけの輝きを持った方が、このような目に遭わないといけないのか…。すごく悔しい気持ちと、もうお会いできない寂しい気持ちが入り混じっていて、すごく複雑な気分です。

航さんから最初にメールをもらったとき、僕も知ってる人が写真集に出ていて怖がっているということを聞いて、そのことがあまりにインパクトが強くて僕としてもちょっと気が動転した部分があり、大事なことを伝え忘れていたんです。

「困った状況になった時に、僕のことを思い出してくれたことが嬉しかった。」と、なぜ伝えられなかったんだろうと。これ、一番伝えなきゃいけないことだったと思います。状況が落ち着いた後からでも、改めてちゃんと言葉にして伝えるべきでした。悔やんでも悔やみきれません。

人生には、どんなことが起きるのかわかりません。むしろ、不測の事態の連続です。
いつ、どんなことがあるかわからないからこそ、残された人たちは一日一日のありがたみをかみしめながら、毎日をかけがえのないものにしていくことが生きる意味であり、生きる使命なのかもしれません。



航さんのゲイコミュニティへの多大なる功績に敬意を表するとともに、ご冥福をお祈りします。
多くの人を明るい気持ちにさせてきた航さん、安らかにお眠りください。本当にお疲れ様でした。

絶対に忘れません。

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