スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

セクシュアリティのリアリティ

どうも、英司です。
最近本棚を整理していて、セクシュアリティ関連の本でとても衝撃的だった一冊を発見したので、また読み返しています。
その本はと言いますと、普段から親交のあるライターの竜超さん著の『虹色の貧困』という著書です。


虹色の貧困―L・G・B・Tサバイバル!レインボーカラーでは塗りつぶせない「飢え」と「渇き」虹色の貧困―L・G・B・Tサバイバル!レインボーカラーでは塗りつぶせない「飢え」と「渇き」
(2010/07)
竜 超

商品詳細を見る


竜さんご自身も、これまでにゲイコミュニティに貢献されて来た方ですが、そういう立場でありながら、これまで行われてきた大学人などの「センセー」たちが論壇で主張してきた当事者不在のアカデミックなゲイリブ活動や、その活動の“やり方”が本当に今の時代に適合しているものなのかという検証がなされている部分が非常に画期的で、読み応えのある一冊です。

竜さんは、あの手この手で不安を煽り、過激なゲイリブ活動へと若者を勧誘していくようなやり方を「虹色カルト」とまで言い切っていて、読んでいて気持ちよくなる一方、長引く不景気や一般社会の若者が抱える「生きづらさ」を例に取り、果たしてその「生きづらさ」は、本当にすべて自分のセクシュアリティが原因なのか?を問いかけています。

社会全体に蔓延する若者の生きづらさとはそんなに質が違うものなのか?
自分のセクシュアリティに原因を求めるあまり、本来複合的に様々な問題が絡み合って感じている「生きづらさ」を「セクシュアリティ」のせいにすることで思考が停止してしまっていて、問題の本質が見えないが故に過剰な被害者意識を持って苦しんでしまっていないか?

という問いかけをしている点は目からウロコ。
セクシュアリティの問題1つにしても、「センセー」たちが煽り、主張する問題よりも深刻で、かつ華やかなゲイカルチャーの影に隠れてしまっている「生存権」にかかわる問題を扱っていて、とても考えさせられる著書です。

この本を読んで、とても腑に落ちたのは、やはりこの本のキーワードとなる「生存権」という言葉がしっくり来たことです。
ゲイリブ活動において重要視されているなと思うアジェンダの1つに「同性婚」というテーマがあります。
僕もこの権利は認められるべきだという立場ではありますし、若かりし頃ゲイリブ活動に参加していたときも同じ立場ではありましたが、この話を論じるとき、どこか雲をつかむような、なんとなく実体のなさを感じていたのも事実です。

その「実体のなさ」は、やはりこの問題が今の日本の同性愛者にとって緊急を要するものではなく、もっと解決すべき問題が山積している現実があることが、その「実体のなさ」の正体だったんだと思います。

「生存権」という問題を考えるとき、それは常に「貧困問題」と隣り合わせになっています。
セクシュアリティ」を論じるときも同じで、それが「生存権」すなわち「貧困問題」に直結してしまう問題から順に解決していく必要があると思います。

「セクシュアリティ」がそのまま「貧困問題」につながる一番の例として挙げられるのが、「トランスジェンダーと雇用」の問題でしょう。

見た目の性別と戸籍上の性別が違い、なおかつ性適合手術を受けていないトランスジェンダーの方にとっては、性別が記載された役所の公的書類(年金手帳など)の提出が求められる正社員での就職は難しく、正規雇用への扉すら閉ざされてしまいます。
それはそのまま貧困の問題へと発展してしまいますし、公的書類が明るみに出るのを拒否し続け国民健康保険へも未加入の場合、満足に医療機関にかかることさえできなくなってしまいます。
これこそまさに「生存権」にかかわる問題です。

竜さんは著書の中で同性婚の議論を「確かに必要ではあるが、それはお腹いっぱいご飯を食べた人が、デザートをくださいと言っているよう。お腹を空かせた人の胃袋を満たすのが先。」というような表現をされていました。

これは極端な例だとしても、社会を良くするために何かをしようとするとき、こうした「リアリティ」が大切なんじゃないでしょうか。「リアル」は、街へ出て、いろいろな人と出会い、真摯に「人」と向き合わなければわからないことだと思います。

大学などに守られた「論壇」から、上から目線でモノを言っていても「リアル」は見えて来ないものだと思います。「ゲイリブ」という言葉は使い古されてしまって手垢がついてしまっているから言い換えるけど、様々な人と真摯に向き合い、共感し、考えることが、最終的に自分たちにとって生きやすい社会を作ることになるんじゃないかと思います。

まさに寺山修司の「書を捨てよ、町へ出よう」です(笑)

「町」とはこの場合、一般社会のことではないでしょうか。
僕もこう見えてサラリーマンをしています。幸いにして、得意なことや興味のあることを活かせる仕事に就くことはできましたが、それでもたくさんストレスがあります。また、同じく「会社員」をしている上司、同僚、先輩、後輩を毎日社内で見ています。それぞれにストレスや生きづらさを感じています。

なので、自分の感じるストレスや生きづらさの”すべて”が、セクシュアリティのせいだけではないことは、身体でわかるんです。
週末、二丁目の行きつけのお店に行けば、同じように一週間働いて来た飲み友達が集まります。そこで話される内容は、仕事の愚痴だったり上司の愚痴だったり週末の予定だったり恋愛のことだったりと、大してノンケの赤ちょうちんの居酒屋と変わりません。

ただ赤ちょうちんが二丁目のそれなりにオシャレなバーになってて、恋愛の話をするのも相手が男ってことを隠さずに話しているくらいの違いです。
ゲイの辛さを語るときも、ノンケの辛さも理解した上で語るのとそうでないのとは説得力が違います。
だから、どんどん「町」へ出て行きましょう!!
そしてたくさんの経験をして、たくさん修行をして、職能などで得た経験をいつかゲイコミュニティに還元しましょう!それこそが最も効果のある「ゲイリブ」であると思うし、自分たちにとって生きやすい社会をつくる近道なんじゃないかなと思っています。

まぁそんなところでまた熱く語ってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

それでは!!


他にも同性愛者の方が書いたノンアダルトブログはこちらから

↓良ければクリックお願いします↓
にほんブログ村 恋愛ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ

トラックバック

まとめteみた.【セクシュアリティのリアリティ】

どうも、英司です。最近本棚を整理していて、セクシュアリティ関連の本でとても衝撃的だった一冊を発見したので、また読み返しています。その本はと言いますと、普段から親交のある...

プロフィール

英司

Author:英司
いらっしゃいませ!英司と申します。中央線カルチャーが好きで、東京・高円寺に在住の会社員。日々感じたことから、少し役立つ(?)情報まで、いろいろ発信していければと思います。

検索

他にもブログがいっぱい!

月別アーカイブ

<
>
- - - - - - -
- - - 1 2 34
5 6 7 8 9 1011
12 13 14 15 16 1718
19 20 21 22 23 2425
26 27 28 29 30 - -

全記事

Designed by 石津 花

全記事表示リンク

他のブロガーの記事

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。