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憲法記念日に、日本について考えたこと

どうも、英司です。

またまた久々な更新になりました(笑)

連載を持っているLGBTメディア「GENXY」でもネタがないと吹聴している中でのブログ更新なので、編集から怒られそうですがちょっとばかし雑感を。

■ゴールデンウィーク中にあった憲法記念日を受けて


ゴールデンウィークは晴天にも恵まれ、僕もBBQをしたり、東京に遊びに来た友人を誘ってみんなで飲みに行ったりと割と楽しく過ごせました。

ゴールデンウィーク中の5月3日は、ご存知の通り憲法記念日です。
1947年(昭和22年)5月3日に、現行の日本国憲法が施行されたことを記念して、この日が国民の祝日となりました。

この日を機に、ニュースやSNS上でも日本国憲法に触れる記事や意見を多く拝見しました。その中で、僕の個人的な考えをまとめておきたいと思います。


■制定当時、非常に先進的だったこの国の憲法


まず、下の表を見てください。

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表を見てみると、当時まだ約3割の国にしか認められていなかった「違憲立法審査権」や「生活権」を明確に規定しており、4割に満たない国しか宣言していなかった「拷問の禁止」を明言しています(しかも、これを定めた第36条の条文は「拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる」となっており、そもそも憲法自体が「絶対に」守られなければならないものであるにも関わらず、敢えて「絶対に」と明記するなど、かなり強い表現になっています)

上の表では、1946年、1976年、2006年の3回に分けて定点観測がなされているのですが、日本国憲法が公布されたのは1946年で、広く知られている通り、私たちの国の憲法はそれ以来1度も改正がされていません。

つまり、1946年に公布されたものであるにもかかわらず、21世紀の現代においてもなお世界標準レベルとされる権利をほぼすべてカバーしており、これが1946年に公布、翌47年から施行されたことを考えると、当時にしてはいかに先進的な内容であったかが伺い知れます。


■現行憲法に対する私の立場


私は基本的に、憲法改正には賛成の立場です。特に自衛隊の立場を明確に規定することは絶対に必要で、そうするとすぐに「お前は戦争がしたいのか!」というご批判に遭ってしまいますが、私は好戦的な人間ではないし、ましてや未来永劫、この国が戦争に巻き込まれることなどまったく望んでいません。

しかし、現行の憲法では日本に軍隊は存在しないことになっており、それを何かが起きるたびに解釈によって変更するというのは、その時々の内閣に恣意的判断の余地を残すということであり、かえって今は、日本国憲法が非常に危険な方法で運用されているな、と感じています。

そうであれば、日本が持ち得る兵力は国民の生命保護を目的とした自衛兵力に限定すると宣言した上で、できること(災害救助や国外で何らかのトラブルに巻き込まれた邦人の移送等)と、できないこと(他国の領土侵略等)を明記し、地位を確定させることで、その時々の内閣に解釈の変更による恣意的な運用の余地を残さないことが重要かと考えます。

そもそも憲法とは、時の指導者の権力乱用から国民を守るためのものであり、その憲法に、時の指導者の解釈変更による運用という「綻び」が存在すること自体が危険なのではないでしょうか。


■合衆国憲法とアメリカ独立宣言に強い影響を受けた日本国憲法


前出のように、日本国憲法は制定当時から非常に先進的な内容であったとされています。この原案を考えたのは皆さんもご存知の通りアメリカ合衆国です。一般的に日本国憲法は合衆国憲法とアメリカ独立宣言の影響を強く受けていると言われています。個人の基本的人権にかなりの比重を置いた点などは確かに非常にアメリカらしいです。

同時に、平和憲法であるとも言われています。これを理由に右側の人が「アメリカは二度と日本に戦争をさせないために9条を押し付けた!!」と興奮気味に語り、左側の人は「いや、9条があったから日本は平和だったのだ!!」と興奮気味に反論するという光景はもう70年に渡りこの国でお馴染みの光景ですが、そうそう単純なものでもないな、ということを最近感じます。

この件に関しては大学生の頃など、様々な議論を聞けば聞くほどどちらの言い分も正しく聞こえ、若い頃の自分には少し難しすぎる問題だったな、と今になって振り返っています。

大人になり、それなりに社会経験を積み、まがりなりにもあの頃よりも少しは大局観を得た今、少しこの部分について自分の立場を整理しようと思いました。


■「9条論争」はいつも不毛


私は、右側の人が言うように、第二次世界大戦で痛手を負ったアメリカは、日本を戦争のできない国にしようとしたことは事実だと考えています。しかし一方で、それは「9条」の押し付けのみによって達成しようとしたわけでもないと思います。

日本国憲法が平和憲法と言われる所以は9条以外にも、基本的人権の尊重や国民生活の向上に重きを置いた憲法であることもその理由のひとつとなっています。

しかしアメリカが賢いところは、このように基本的人権の尊重に重きを置いたことは単に自分たちの国の憲法のコピーを日本に適用した、という単純な発想ではなかったことだと思います。

戦前、日本政府は景気浮揚策として主にアジアをターゲットとした外需に目を付けました。当時、自国のインフラ整備事業等が一巡し、国内の経済は飽和状態になったと考えた日本政府が外需頼みの経済政策に舵を切り、その結果当時欧米諸国の植民地だったアジア市場への進出の野心を駆り立て、最終的に戦争の道へと突っ走ってしまったと分析したアメリカは、基本的人権の尊重や個人の生活権を高度に守り、国民生活の向上を高らかに謳った憲法を制定することにより、今後日本政府が外需頼みではなく内需拡大型の経済政策を取りやすくするようにした、という側面があります。

つまり、現行憲法は、何も前文や9条だけでなく、そのすべてに渡って「戦争をしない」というスピリットが通底していると考えられます。

しかし、私はこれを「アメリカに押し付けられた!」などと言って、一概に悪いことと言い切ることはできません。むしろ、国家の経済発展と市民生活の向上が両輪駆動で、かつ大変早いスピードで実現できたのはまさにこの憲法が目指したところであり、しかもその間、この国が一切の戦争に巻き込まれることがありませんでした。

日本の内需拡大による国民生活の向上という方向性の経済政策が進むにつれ、トヨタ自動車やSONYのようなアメリカ製品を駆逐する企業が誕生してしまったことはアメリカにとって誤算だったとしても、概ね当初の狙いどおり、日本は内需拡大型による経済発展を果たすというシナリオどおりに歴史は進みました。

こうした背景を考えたとき、9条のせいで日本は骨抜きにされたと現行憲法のすべてを否定する、あるいは9条のおかげで日本の平和は守られたと盲目的に賞賛する、という9条を軸にした全否定・全面支持型の護憲改憲論争がとても不毛に思えてきます。


■憲法改正には賛成だけど、現政権与党の改憲案には反対


ここまで見てきたように、現行憲法は様々な問題を抱えつつも、こんにちの私たちの豊かで安全な社会生活の基礎となったことは疑いようのない事実であり、どのようなきっかけや思惑があろうとも、「戦争をしない」という理想、そしてその理想を実現するために権力の乱用を徹底的に否定し、国民生活の向上を謳ったことは、歴史的必然性の観点からも正しいことだったのだと思います。

憲法記念日を機に、2017年現在の政権与党である自民党の改憲案の前文を読み込み、現行憲法の前文と比較をしましたが、私としてはこれは、到底受け入れられるものではありませんでした。

まず、現行憲法の前文を見てみます。


====以下引用====

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。

われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

====引用以上====


「わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保」「主権が国民に存することを宣言」などと言った表現は、いかにもアメリカ人が好みそうな言い回しで、全体的にハッキリとした物言いが目立ちます。

また、日本国憲法なので本来であれば日本国について書いていれば十分なところを、前文の中盤に来ると国際社会の中の日本という概念で書かれていたり、全世界の国民の人権に触れていたりするなど、すでに戦後世界の覇権を狙っていた当時のアメリカ的思想の影響をモロに受けています。

私たち日本人にはちょっとキザでこっ恥ずかしい表現も時々出てきますが、「憲法は指導者による権力の乱用から国民を守るものである」という強い意志が感じられます。


一方、現与党の自民党による改憲案はと言うと…


====以下引用====

日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。

我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。

日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。

我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる

日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。

====引用以上====


「憲法は指導者による権力の乱用から国民を守るもの」という定義に照らし合わせたところ、率直に言って現行憲法よりもかなり後退している印象を受けます。

国民が自国への愛国心を持つべきかどうかの議論はここではナシとして、全体的に、国民にあれして欲しい、これして欲しい、とお願いばかりしているような憲法?という印象ですね。

そして、「今や国際社会において重要な地位を占めており」と明言しているにも関わらず、現行憲法に見られたような国際的な視点、国際社会の中で日本は何を発信・実現したいのかについてはどこかにすっ飛んでしまっています…。

この前文内で、日本政府は下記のことを国民にお願いしています。


  • 国と郷土を誇りに思うこと
  • 国と郷土を自ら守ること
  • 和を尊び、家族や社会全体が相互に助け合うこと
  • 美しい国土と自然環境を守ること
  • 教育や科学技術を振興すること
  • 活力ある経済活動を通じて国を成長させること


私は自民党は特段嫌いではないですし(好きでもないですが)、長きに渡り政権を担った政党として責任ある提言をする政党だという印象を持っていました。

しかし、正直に言ってこれは酷すぎる。そもそもですが、憲法は国家権力の暴走から国民を守るものであって、国民にお願いごとをするものではありません

国民にあれをしろ、これはするな、と規定するのは法律であって、その法律は、憲法が定めた国民の権利を侵害してはならないとされています(これが憲法が「法律の法律」などと公民で教えられる所以です)。

莫大な予算と優良な人脈を持っているであろう自民党が、(おそらく専門家などに頼んでいるのに)なぜこうした憲法と法律の関係性も理解していないような前文を「たたき台」として発表しているのか、本当に理解に苦しんでしまいました。

もしかして、「国民のほとんどは憲法と法律の違いなんてわからないだろうからこれでいいか」みたいな気持ちで作っているのでしょうか。そうだったとしたらそれは大変腹立たしいことです。

「これはあくまで『たたき台』であり、詳細な議論はこれからで…」という言葉も見聞きしますが、こんなもの「たたき台」にすらなっていません。

憲法とは究極的には、将来何かの間違いで極悪非道な奴が指導者になったとしても、決して国家を滅亡させない、国民の人権を踏みにじらないようにするためにあるものです(特にドイツの件でこれは思い知ったことでしょう)。この前文を見たときに、私はまったくその気概を感じられませんでした。

おまけに具体的な草案を出しているのは自民党だけで、他の野党は党内をまとめきれていないとすら言うのですから、なんと言うことでしょう、この惨状…。


■より良い国であって欲しい


ここまで見てきたように、憲法というものはその先100年単位で国家の命運を決定付けるものです。

私はこの日本という国、そしてこの時代に生まれて来て本当に良かったと心から思っています。

時々立ち止まって考えることは必要だし、昔を懐かしむことは時に必要だと思います。しかし、殊に「立憲主義」や「民主主義」というものに関しては、後退は絶対に許されません。前進しかないのです。

これからも「この時代のこの国に生きていられて良かった」と思い続けられる国であることを願います…(ちょっと心配になってきましたが)


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