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「雇用流動化」の別の側面―サイバーエージェント 藤田社長の騒動を受け

どうも、英司です。ついに10月に入ってしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は来週中頃から少し多めにお休みをいただきまして、バンコクとプーケットに一人旅に行ってまいります!
まだまったく準備をしていませんが…笑。8年ぶりのタイ、とても楽しみです。

■サイバーエージェント 藤田社長がお怒りです

先日10月1日に日経電子版に掲載された、サイバーエージェント代表取締役の藤田晋さんの記事が各方面で物議を醸しています。

参照元:http://www.nikkei.com/article/DGXMZO77749270Q4A930C1000000/


要約すると…

以前、プロジェクトの失敗で数億円の損失を出した従業員がいたのですが、サイバーエージェント社の大事にしている考え方の一つに「挑戦した敗者は復活できる仕組み」があります。

そのため、別の新規事業立ち上げの際、彼にその責任者を任せたのですが、彼は突然仕事を放り出すように辞めてしまったのです。しかもその転職理由が「他社からのヘッドハンティングだった」という点に藤田社長はもうカンカン。

記事は、個人や関係する企業が特定されかねない内容となっており、それでも藤田社長は「こんなことをされたらサイバーエージェントの再チャレンジを容認する価値観が維持できなくなる」と言い、

「大勢の社員を率いる立場として、組織の未来のために、あえて毅然とした態度をとったのです。(略)今回の件に限らず、会社としての価値観や姿勢を見せるための『一罰百戒』は、経営していく上で必要なことだと思っています」


こう締めくくり、今回の激怒は威嚇行動的なものであり、意図的なものであることを示しています。


■この内容に対するネット上でのリアクション

今回は「転職」という人生における大きなテーマを、今をときめくベンチャー社長が発信したことから様々な反響が来ています。

ほとんどの識者が、「藤田さんが怒る気持ちはとてもよくわかりますが…」と前置きをしつつも、「社員が他社からヘッドハンティングされたことに怒り狂うような記事を自分から書いていては、自社に魅力がなかったことを発信しているようなもの」という意見や「億単位の損失を出したのはあくまで会社の責任であって、当該の転職者の個人攻撃をするのはおかしい」といったような、藤田社長への厳しい意見が多数でした。

うーん、藤田社長が怒り狂う気持ちは理解できますし、日々収支のバランスや世の中のこと、従業員のことを一生懸命考えているからこそ、湧いてきた怒りなのかもしれません。

そういう点で、人としての藤田社長に非常に同情する面は大いにあると思います。
(サイバーエージェントの藤田社長と言えば、めったに怒らない人ということでも有名なようですし…)

ただ、退職するのは個人の自由で、法的には退職の意向を示してから2週間、多くの会社は1ヶ月程度経過すれば辞められるという規定になっており、道義的責任は別として、当該社員の方がルールを違反して辞めたわけでないのは確かなこと。

居酒屋の与太話ならまだしも、東証一部上場企業の代表を勤める方が、日本を代表する経済紙のコーナーで書くこととしてはあまり適切ではなかったのではないかな、とも思いました。


■「雇用流動化支持派」は、この現実を受け止める覚悟も求められる

この記事に関しての批判や評論はもうここ数日でかなり出尽くしているので、少し違った視点から考えたいと思います。

日本経団連を始め、経営者の多くが「日本の正社員は守られすぎている。これからはもっと雇用が流動化する社会にすべきだ」と政府に強く求めてきました。
(僕個人としても、基本的には雇用の流動化には賛成です。)

これを強く政府等に求めてきた経営者の方々は、雇用流動性が高い世の中になれば、生産性の悪い自社の正社員を簡単にクビにできて、人件費がカットできると考えているものと思われます。

それは確かにその通りで、その人が活躍できない場所にずっと居続けるのは、会社、従業員双方にとって幸せなことではありません。

ただ、この「雇用流動化」の議論は、これまであまりにも経営者側から見たメリットの部分ばかりにスポットが当たり過ぎていた感があります。

今回の件に関しては、雇用が流動化した社会における、経営者側から見た”デメリット”が初めて顕在化した例だったのではないでしょうか。

雇用流動化を支持する経営者の多くは、「雇用流動化≒仕事のできない人を簡単クビにできる権利」と解釈していたように思います。ただ、「雇用流動化」というのは読んで字のごとく「雇用が流動化する社会」という意味であって、もっと噛み砕いて言えば「今よりも転職することが当たり前な世の中になること」という意味です。

つまり、生産性の悪い人を簡単にクビにできるようになる代わりに、本来は会社にいて欲しい人材が他社へ流出するリスクが今よりもかなり大きなものになる側面も同時に発生するわけです。

IT業界の中でも特にWEB関連の職種は、雇用流動性が世界的に見ても非常に低い日本社会の中にあっても、突出して雇用流動性が高い業界・職種と言えますので、ある種、近い将来の日本で起きる人事トラブルが先立って起こっていると考えられるのではないでしょうか。

これまで、メリットばかりに光が当たっていましたが、「クビにできるメリット」を得た瞬間に「辞められてしまうリスク」も同時に抱えることになることが、今回の騒動を受けてもう少し真剣に議論されればいいなと思います。


■結局、ものごとはなんでもトレードオフ

結局、ものごとはなんでもメリット・デメリットがあるものだと思います。今回は「雇用流動化」の議論は経営者側から見たメリットばかりにスポットが当たっている点を指摘しましたが、同時にこの問題は「働く側から見たデメリット」ばかりにスポットが当たっていた傾向があるのも事実です。

僕は一働く側として、「雇用流動化」に関してはそこまで悲観的には捉えていません。

採用面接を受ける際、ホームページや面接の数十分だけでその会社のことが詳しくわかるとも思いませんし、ましてや新卒採用の場合、まだ世の中のことをあまり知らない学生時代に自分が働く場所を決定しないといけません。

当然、その中には入ってみてやっぱり自分には合わなかったということもあるでしょうし、最悪の場合法に触れる商売を影でやっていた、とか、労働基準法を完全無視した過酷な労働環境だった、といういわゆる「ブラック企業」に入ってしまった、というケースだって、今の時代そうそう稀なことではないと思います。

そんなときに、自由に転職ができて、自分がもっと活躍できる場所を探すことが今よりも容易になることは、僕は決して悪いことではないと思います。(今でも業界によっては転職を後ろめたいことと考えるところもありますからね)

雇用が流動化すれば転職市場も今より拡大し、能力のある人が「今の会社にいても上のポストが空かない…」と嘆いてしまう昨今の情勢も大きく変わることと思います。

雇用問題に関しては、階級闘争の時代の名残があるのか「経営者のメリット=働く人のデメリット」という構造論ばかりで議論がされがちですが、こうした階級論的な議論をそろそろ卒業し、問題をもう少し多角的な視点から検証し、双方のメリットを最大化できるような仕組みづくりを目指していきたいものですね。


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