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フ、フランス映画社が…。

どうも!英司です。
朝晩はもうコートが必要な気温になり始めてきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

■フランス映画社 ついに破産…

主にヨーロッパの名画を配給していた配給会社「フランス映画社」がついに破産したとか…。
世の中は今、高倉健さんのご逝去の話題でもちきりですが、僕はこちらも悲しいです。

僕が本格的に映画の世界にハマり始めたのは高校生の時です。
初めてまともに見たミニシアター系映画は、ドイツ人の映画監督ヴィム・ベンダース氏による、あるホテルを舞台にした作品『ミリオンダラーホテル』でした。

【ミリオンダラーホテル トレーラー】


独特の気だるい世界観にマッチしたU2の音楽、どこかミステリアスなヴィム・ベンダース監督の撮る映像…。
当時、田舎の県立高校に通い、小さな世界で毎日同じような生活を繰り返していた自分にとっては、海の向こうの鬼才たちが結集して、見たこともないような独創的な世界観を作り上げる「映画」というものにえらく感激しました。

その後、同じくヴィム・ベンダース監督の代表作と呼ばれる作品に出会います。それこそが「ベルリン、天使の詩」でした。

【ベルリン、天使の詩 トレーラー】


この作品は1987年公開で、西ドイツで撮影されたもの。
ドイツがまだ東西に分断されていた頃の作品で、ヴィム・ベンダース監督が世界的に名を馳せる存在になるきっかけとなった作品でした。

この作品が、フランス映画社の手によって西ドイツから日本にもたらされた作品だったことによって、僕も「フランス映画社」という配給会社の名前を知ることとなりました。

その後、大学に入ってからは自主制作映画のサークルに入り、日比谷のミニシアターでもアルバイトを始めます。今まで以上に周囲にコアな映画や演劇ファンの友達が増えるにつれて、傑作と言われる作品の情報も入ってきました。

最初に好きになったドイツのヴィム・ベンダース監督をはじめ、ギリシアのテオ・アンゲロプロス監督、米国のジム・ジャームッシュ監督、フランスからはジャン=リュック・ゴダール監督などなど、それぞれに独創性があって、ハリウッドの大作映画のような商業ベースでの大成功は目指せないものの、国や文化を超えて、海を渡ってでも紹介されるべき佳作を「BOWシリーズ」(Best Of the World)と名付け、日本に紹介したのが他でもなくこのフランス映画社でした。

日本には既に黒澤明監督や小津安二郎監督と言った、世界的に評価される監督がおり、彼らもまた、ヨーロッパの映画に強く影響を受けていました(そしてヨーロッパの映画監督たちに影響を与えてもいました)。ですので、フランス映画社が配給する良質なヨーロッパの映画がそれなりに支持される土壌が日本にはきちんとできていた面もあり、一定数の映画ファンの心を掴むことに成功したフランス映画社は文化面でも商業面でもそれなりの成功を収め、永きに渡り戦後日本の映画文化に多大な貢献をしてきたのだと思います。

■2000年代中盤の、最後のミニシアターブーム

僕がちょうど大学生だった2000年代前半~中盤は、東京で最後のミニシアターブームだったと記憶しています。
ビルの小さなテナントを借りた小型の劇場が、特に渋谷を中心に無数にできていた頃で、この当時のミニシアターブームの牽引役は若い日本人の映画クリエイターたちでした。

岩井俊二監督や行定勲監督、犬童一心監督など。何気ない日常をお洒落に、少しセンチメンタルに描く彼らの作風もまた、やはりフランス映画社が配給してきたヨーロッパ映画の影響を強く感じさせました。

こうした若いクリエイターが中心となった日本人監督の活躍によって無数にできたミニシアターは、フランス映画社に代表されるようなヨーロッパの良作を上映するのにもちょうど良いサイズで、この時はあちこちで日本やヨーロッパの素晴らしい作品に出会えたものでした。

■シネコンブームが訪れ、ミニシアターの時代は終わりました

しかし僕が大学を卒業した2007年頃から、それまで地方のロードサイドにしかなかった「シネコン」なるものが都心の再開発地域に次々と造られ始めたのです。

特に都心のシネコンの特徴は、100席~150席くらいのスクリーンを保有している点。
これは明らかにミニシアターに流れていた客層を狙ったものでした。

結果、ミニシアターの中でも、一部の"まぁそこそこの商業ベースには乗りそうな映画"だけは生き残り、100席未満の劇場でないと採算が取れなかったようなコアな作品は行き場を失い始めました。

こうした背景から、都心にあったミニシアターは次々と閉館に追い込まれ、上映する場所をなくなったヨーロッパ映画系の配給会社は次々と倒産。そしてついにヨーロッパの素晴らしい映画を日本に紹介し続けていたフランス映画社が破産という時代が来てしまいました。

時代の流れとは言え、非常に悲しいものがあります。

最後のミニシアターブームだった学生時代は、「○○の作品を見に行く」という感覚ではなく、「○○の映画館に行けば良い作品に出会える」という感覚で映画を見に行っていたし、実際、ミニシアターのオーナーや配給会社のセンスを支持して作品を選んでいた面もありました。

何より、僕が社会人となり、広告や宣伝、PRの仕事をしたいと志すようになったのだって、若き日に「映画」という表現方法に出会ったことに起因しています。

そう考えると、フランス映画社とともにあった青春が今の自分をつくった、と言っても過言ではないかもしれません。
なんだか一抹の寂しさを感じる秋の夜でした。

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